1月31日 氷の国へ

「これが普通の姿と思えばいいんですよ」

自分に言い聞かせるようにおっしゃったタクシーの運転手さんの言葉がオレの心に響く

「釧路、景気どうですか」

返ってくる言葉なんて聞かなくてもわかってるけど

わずかワンメーターの距離でも必ず運転手さんとの会話を欠かさずにする

ちょっとだけ、少しだけでも「光」があれば、と期待する言葉のやりとり


「日曜ともなれば昔は行き交う人で肩が当たるくらい釧路駅前から幣米橋、十字街まで人が出たらしいですね」とオレ

運転手さん「そうね、娘が生まれる頃だから昭和53年200海里規制の始まった頃がピークだったかな?炭坑の閉山とか釧路は色々あったから」

「でも人口の割に釧路は景気よかったから今の状態が普通の事なんだって仲間と言い合ってるんですよお客さん」

札幌の地場問屋の営業に聞いても「釧路だけは行かない。行っても商売にならない」っていうくらい不況のどん底

心から復活を祈ります

週はじめからこの時期、定例となってる北海道出張

この時期っていうのは来週実施の札幌雪祭りの前週ってこと

雪祭りの期間は札幌市内のホテルどこも予約取りづらいし料金が上がる

毎年雪不足に悩む雪祭りも今年だけは豪雪の為の交通混乱がニュースになってる

出張初日は道東の北見、網走から入ったら網走港から出る流氷観光船がシケで欠航

網走から釧路に4時間かけて行く釧網本線

知床斜里から1両編成になる、その車両のドテッパラに鹿が激突してしばらく止まっちゃったり

どこもかしこも雪、というより雪が凍って風が吹いても吹雪かないっていうほどの寒さ

昨日、今日と温暖だったけどそれでもマイナス8℃だった

こっちの人は「8℃」ってマイナスはしょる

記録的な大寒波、思いもかけない冬物の追い込みと春物の立ち上がり遅れで功罪相半ば

春はまだ遠い