1月21日 tさんへ
20歳の自分を真空パックに入れて
どこかに放り投げられたらどんなに楽だったかな
歩いていてもめまいがしてすぐに歩けなくなる
電車に乗っていても突然奇声を発する
家の車を内側から鍵かけて
声が枯れるまで「バカヤロー、バカヤロー」って
意味もなく怒鳴ってた
気が狂ったんじゃないか、
このまま死ぬんじゃないかって
本気で思うような挫折感なんて
そうあるもんじゃないだろう
そんな20歳だった
独りであること
未熟であること
これが20歳の私の原点である
そう書き残して学生運動のさなか自ら命を絶った高野悦子http://www12.ocn.ne.jp/~chi0010/etuko.htm
国会に突入して死んだ樺美智子
全共闘世代、2世代にわたってらぴの先輩たちは「死」が身近なものだった
でも「政治の時代」を生きた先輩たちは幸せだったのかもしれない
何をしても行き止まりで、
息をするのも苦しくて、
毎日ただただ夜になるのを待っていた
自己否定して、
他者から否定されて、
のた打ち回って
自分の過去を真空パックに封印して
生き恥さらして、
それでも生きてきた
時々その真空パックを蹴り飛ばしてやりたくなったことも
あるけど
tさん、
それは今、20年後にこうして「生きていればこそ」の思いですよ