12月2日 命日
別れは突然だった
11月28日はオヤジの命日
南半球だったから27日かな?
それとも29日かな?
そんなことはどうでもいいけど…
日本人も含めて何十人も死んだ墜落事故
現地に飛んだ約2週間のあいだ記憶が断片的でまるで夢の中みたいだった
実家からバイト先にオヤジが行方不明になったって一報入って家に戻ったら近所の人やら報道陣が大勢いたこと
オヤジの顔写真ほしいと言われてオレ「今、そんな事してる場合じゃない」って断ったら
「こっちも子供の使いじゃない」と居直った共同通信の記者
行方不明でまだオヤジの安否わからない時に成田で「遺族の方が到着しました」って民放の記者に叫ばれたこと
事故った航空会社が小さくて金なかったせいか現地から日本への国際電話、1日10分までにしてくれと言われて紛糾したこと
主催のJTBから一言ワビの言葉あってもいいだろうと突き上げられて目の前にテープ回されて何も言えなくなった責任者
一緒に亡くなったJTBの添乗員の奥さん妊娠してたなあ…
おふくろが「あなたも被害者なんだから」って微妙な立場の奥さんに声かけてたっけ
NHKのインタヴュアー、オレにマイク向けた最中に泣き出した
駆け出しの頃に実家の担当だったシャープの営業マン、線香あげながら「オヤジさんが好きだった」って位牌の前で号泣してた
まさに「組織の松下 人のシャープ」
社会人になってから「営業マンこうあるべし」って思う原点になった光景
今やってる映画「沈まぬ太陽」
主人公が墜落事故の遺族に土下座してる映像あるけど実際はもっと生々しいことがたくさんあった
一度もオヤジと酒酌み交わさなかったのは心残りだけど当時は怖くて嫌いだったからまともな会話にならなかったろう
高校3年の時に焼き肉屋行って2人で12人前食べてオヤジ喜んでオフクロに報告してたっけ
オレの肩のすぐ後ろにオヤジがいる、オレを見てるって気づいたのは社会人になってすぐだった
無感情、無表情になったオレの前を通り過ぎていった光景
どれもこれも、もうみんな20年近く前の事