9月25日 意地

やっと秋の気配

一年で一番好きな季節かもしれない

家の近く、車でよく通る都内の幹線道路沿いの角に洋品店があった

築40年は経ってるか?ってくらいのボロボロの一軒家

角とは言え、というか角だからか三角州みたいな土地に三角形の家が建っている
洋品店って言ってももう何年も洋服仕入れてないんじゃないかってくらいの品揃え

店の中にマネキン一体あるわけじゃなく←今はマネキンやトルソー、ボディ使わないのが流行だけど
ディスプレイなんて窓枠にハンガーぶら下げて商品吊してる
ガラガラって老夫婦が店開けるんだけど客なんて入ってるの見たことない

廃業間近の典型的な光景がそこにある


3ヶ月前だったか、取り壊されようとしてるのかブルーのシートがかかってた

「あ-とうとう…もっと早く店じまいすればよかったのに」オレ思った

今日、その元店?の前を通ってぶったまげたね

「カドヤ洋品店」って看板かかってる

今までガラガラって戸を開けたのが立派なシャッターまで付いちゃってたりして
おそらく80間近と思われるそのご夫婦
まだ体が元気だからってことなんだろう
商売人に定年なんてない

気力が続くまで商売は続けるもの

「商いは飽きずにやるからアキナイ」

駆け出しの頃にお取引先に教わった言葉を久しぶりに思い出した

勝手に人の辞め時をジャッジなんてするものじゃない

ちょっと勇気をもらった1日だった