1月30日 民事再生

昨日は帰宅11時半
ヨメが黙って札幌の情報源からのFAX用紙4枚をオレに渡す

着替えもしないでそれを読むオレ

「前経営陣の放漫経営と道内経済環境の激変、競合激化により(中略)
本日3時、札幌地裁に民事再生法の適用を申請せざるを得なくなりました…」

倒産続きの昨今、読み慣れた文章ではある。
ただひとつ,申請出したのが北海道ナンバーワンの百貨店であることを除いて。

丸井今井百貨店は道内4店舗で年商800億強、札幌本店は500億で三越や東急、西武を上回り地域1番店。

大丸の急伸で今年2番店に落ちるのは確実だったけど…

北海道担当になって何が面食らったかっていうと地元の人たちがこのデパートを
「丸井さん」ってさん付けして呼んでた事。
それだけ地域密着で愛されていた。

創業明治5年、かつて北電や拓銀と並んで北海道経済を代表した企業が負債総額500億で倒れた。

前経営陣の放漫経営?
競争激化?

そんなことは現経営陣が引き継いだ時からわかってたんじゃないの?

何をいまさら今井家の名前を出すのか。

他デパートと比べても12月の丸井今井の売り上げの落ち込み幅は突出していた。

そりゃそうよ。
地場の催事屋なんか腰引けてたからw
商品なんか出したくない。

東京にいたんじゃわからない空気、彼らは感じていたはず。
昨日は昼過ぎ、道内各地の情報源からの連絡でオレの携帯は鳴り続けてた。

「A社は○○○万引っかかったかも」
「B社は100万以内だから助かったらしい」

本当は昨日、あんなおちゃらけたブログ書きたくなかった。
でも得体の知れない不安感から逃げ出したかった。

らぴの会社の百貨店部隊も引っかかった。
でも損失金額は確定してる。

ホントに怖いのは北海道の落ちに落ちた消費マインドのさらなる落ち込み。

今、北海道のアルバイト時給は20年前の東京の高校生のMacの時給と一緒です。

道内各地の過半が最低賃金でも人、集まります。
働き先ないですから…

死のうと首に縄かけてる人間の、
さらに足引っ張るような今の国の政策。

東京にいたんじゃわかりません。

オレは東京生まれの東京育ちだけどつくづく北海道を担当して良かったと思う。


台上に餓えて
月高し

横光利一

いいようのない怒りがオレの営業活動を支えてる。

かすかに見え隠れする月の光に向かって

意味もなく吠えながら