真夜中のムコウガワ
高校生、受験シーズン。
学校終わって予備校からうちに帰るのは10時くらいだったか。
2時間くらい仮眠して、風呂入って、お袋が作ってくれてた夕食を真夜中、一人黙々と食べる。
ドテラ羽織って、冬は寒くならないように寝袋半分にちょん切ったようなのに足突っ込む。
深夜放送は我がトモ、英和辞典は我がチカラ。
明け方、にわとりがコケコッコーと鳴き、隣の牛乳屋さんが店のシャッター開ける音がする。
(そういや、最近コケコッコー聞かないなあ)
窓の外を見てもまだ薄暗い。
後ろのベッドから枕持ってきて机に突っ伏して6時半まで寝る。
ベッドで寝ると朝、起きられないからね。
枕あると顔、曲げたまま寝てても朝、首が痛くならないからね。
何のために勉強するのか。
何になりたくて受験するのか。
今はわからなくてもいつか答えが出ると思ってた。
その為に、頑張ろうと思ってた。
そんな3年間だった。